2015年4月6日月曜日

4年 長尾 悠平

新入生のみなさん、ご入学おめでとうございます。




がらっとキャラを変え、自己否定をし、脱皮し、変身し、変革していく。
長い受験を経たことで変わった、新しい自分。

その新しい自分の誕生を祝うのが、合格発表や入学式なのではないかと思います。



こうした節目は感受性も自然と高まり、ちょっとした出来事で
「生きててよかった」と感極まることが多々あります。










3年前の合格発表のとき、長尾は合格掲示板の前にいました。

空はあいにくの曇天。

『ほどよい甘さ バターロール6個入り(88円)』をひたすら食べていた長尾は
とてもやせ細っていました。
トップバリュのマーケティング戦略にやられていたのです。



発表を待つ中、ふと見覚えのある顔を見つけました。





長尾 「あれ?もしかしてKくん?」
Kくん 「え、長尾???なんで???




Kくんは2年前に一橋に入学した高校の同級生でした。

私は高校を卒業してから誰とも連絡を取らず、私の行く末を知る友人は皆無。
その甲斐あって、成人式で「長尾は死んだ」と囁かれていたそうです。





長尾「おれ一橋受けたんよ、これから発表があry」
Kくん「ちょちょ、意味わかんない」





おかしい。
なぜここに。
長尾は死んだはず。

Kくんの態度はそう語っていました。



そして、掲示板の白紙がはがされました。

合格発表です。





長尾「今から発表なんだけどおってくれん?」
Kくん「え?え??」





逃げようとするKくん。
すかさず捕獲する長尾。
見た目はもうバックドロップでした。



どきどきも束の間、自分の受験番号を見つけた途端、
長尾「あった!」
声を裏返してKくんに飛びついたのでした。




そのあとKくんに落ち着いて事の経緯を伝えました。

そして私の生存を確認した彼から一言。




Kくん「生きててよかった」



長尾

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